お盆休みのお土産「釜揚吉四六せんべい」は、大分県臼杵市からの特産品で、九州の人々にとっては馴染み深いお菓子です。
釜揚吉四六せんべいは、香ばしい焼き加減と独特の風味が特徴で、地元の人々に愛されています。
一口食べるとバリっと良い音がでて、おいしい焼きせんです。はじめに袋の中で、食べやすいサイズに割ると食べやすいです。
さて、吉四六(きっちょむ)さんについてですが、彼は大分県中南部で伝承されている民話の主人公です。
本名は広田吉右衛門で、江戸時代初期に豊後国野津院(現在の大分県臼杵市野津地区)で庄屋を務めていました。
吉四六さんは、その知恵とユーモアで多くのとんち話に登場し、地元の人々に親しまれています。
吉四六さんのとんち話には、例えば「柿の見張り番」という話があります。
ある日、吉四六さんの家の柿の木がたわわに実り、親から柿を見張るように言われました。
しかし、友人と一緒に柿を食べたくなった吉四六さんは、友人と一緒に全部の柿を食べてしまいました。
親に叱られると、吉四六さんは「柿の実は友達がもいで行ったけど、柿の木はずっと見ていた」と答えました。
このようなユーモアあふれる話が多く、吉四六さんは地元のヒーローとして語り継がれています。
「釜揚吉四六せんべい」は、そんな吉四六さんの名前を冠したお菓子で、地元の伝統と文化を感じさせる一品です。
湯布院で製造されているこのせんべいは、観光客にも人気があり、お土産としても喜ばれています。
吉四六さんのとんち話はたくさんありますので、いくつかご紹介しますね。
竹の水筒
ある日、吉四六さんが竹の水筒を持って山に行きました。途中で喉が渇いたので、水筒の水を飲もうとしましたが、竹の節が邪魔で水が出てきません。そこで吉四六さんは、竹の節を切り落として水を飲もうとしましたが、今度は水が全部こぼれてしまいました。吉四六さんは「竹の節があるから水が溜まるんだな」と気づき、次からは節を切らずに水を飲むようになりました。
魚の骨
ある日、吉四六さんが魚を食べていると、骨が喉に刺さってしまいました。どうしても取れないので、吉四六さんは「骨が刺さったままでは死んでしまう」と思い、近くの川に飛び込んで魚のように泳ぎました。すると、骨が自然に取れてしまいました。吉四六さんは「魚の骨は魚のように泳げば取れるんだな」と笑いました。
井戸の水
ある日、村の井戸の水が枯れてしまいました。村人たちは困り果て、吉四六さんに相談しました。吉四六さんは「井戸の水が枯れたのは、井戸が疲れているからだ」と言い、井戸の周りに休憩所を作りました。すると、不思議なことに井戸の水が再び湧き出しました。村人たちは「吉四六さんの知恵はすごい」と感心しました。
吉四六さんのとんち話は、どれもユーモアと知恵が詰まっていて、読んでいると心が温かくなりますね。
これらの話を通じて、吉四六さんの人柄や地元の文化を感じることができます。九州では、とても有名な方だそうです。